ごあいさつ

先進エネルギー国際研究センター(AESセンター)は、21世紀最大の課題のひとつである「低炭素社会」の実現に向けて、東京工業大学ソリューション研究機構が10年の時限組織として2009年9月に設立しました。

AESセンターは、エネルギーに関する既存の社会インフラを活かしながら革新的な省エネ・新エネ技術を大胆に取り込み、地球温暖化の回避と安定したエネルギー利用環境を実現する「先進エネルギーシステム(Advanced Energy Systems for Sustainability、略称AES)」の確立を目指しています。3.11の東日本大震災と原発事故でエネルギーのあり方が大きく問い直される中、新たにAESを整備していくには、さまざまな基盤技術・システム応用技術の確立と実証、グランドデザインの提示、政策立案等が急務です。

このためAESセンターは、従来の大学研究の枠を越えて企業や行政、消費者、NPOなど多様な主体が参加する開かれた研究拠点「イノベーションプラットホーム」を整備して社会ニーズを的確に把握し、低炭素社会実現に必要な課題を解決する多様な研究プロジェクトを推進しています。学術研究にとどまらず確実に社会・産業を変えるソリューションを提示していきたいと考えています。

特命教授 柏木孝夫/センター長